アドバイジングにおいてもっとも大事なのはスタッフと学習者のやり取りである。相談に来た学習者の沈黙は、全体の対応セッションに大きな影響を及ぼす。
何らかの悩みを持ってきた時点で、学習者はすでにもやもやして何が何だかよくわからない状況かもしれない。したがって沈黙するのも当たり前のことだと考えられる。むりやりに話させたとしてもそれは本当の声ではない恐れがある。
学習者の沈黙にどのように対応するのかはもちろんであるが、その沈黙が何を意味するのかを判断するのも重要である。頭の中でまだ整理できていないから黙っている場合もあれば、スタッフの質問の意図がよく分からず黙る場合もある。この二つの場合のどちらであっても、スタッフの忍耐強く待ってあげる姿勢が求められる。ゆっくり学習者の反応を待ちながら、適切な判断をするべきである。整理できるまで待つか、それとも分かるまで説明を加えたり、繰り返して質問する必要がある。
このように、学習者の声を傾聴しながら繰り返して質問することにより、学習者はだんだん心の扉をあけてくれるようになるだろう。